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中国語にふれよう!中国語で挨拶・自己紹介してみよう!

<プロフィール>

齋藤 貴志

外国語学部 外国語学科 准教授

東京外国語大学大学院博士前期課程 修了

麗澤大学外国語学部中国語学科 卒業


東京外国語大学大学院修了後、北京語言文化大学(現北京語言大学)へ国費留学を経て、麗澤大学で中国語を教えています。

現代中国語の語彙・語法を専門に研究をする傍ら、休日は高校までやっていた野球をすることでリフレッシュをしています。


<目次>

中国語とはどんな言語?

中国語の特徴

挨拶と自己紹介の表現

中国語から広がる世界




中国語とはどんな言語?


高校生のみなさんが「外国語」といってまず思い浮かべるのは、英語かもしれません。しかし、世界には英語の他にも多様な言語があり、中国語もその一つです。中国語とはどんな言語でしょうか?茨城県立中央高校の1年生、2年生が外国語学部の齋藤先生と一緒に、中国語の世界をのぞいてみました。


まずは、中国の概要から見ていきましょう。中国は、正式名称を中華人民共和国といい、1949年に建国されました。国土面積は960万平方メートルと日本の総面積の約26倍の広さに相当し、人口は14億人以上。多民族国家で、人口の90%以上を占める漢民族と、モンゴルや朝鮮、満州族など55の少数民族から成ります。

漢民族が話す言語を漢語といいます。漢語の使用分布は中国だけでなく台湾やシンガポール、マレーシアにまたがり、華僑とよばれる海外在住中国人も使用しています。漢語話者の数は世界1位で、国連の公用語の一つにもなっています。

「中国語には大きく7つの方言があり、7大方言といわれ、それぞれを母語とする人たちがいます。各方言はまったく異なる言語なので、方言間でコミュニケーションをとることはできません。ネイティブもわからないのですから、20年近く中国語を勉強している私も、方言はわかりません」(齋藤先生)

齋藤先生は、中国語の方言分布地図を示しながら各方言の概要を説明します。一番広く分布しているのは「北方方言」。北京語や天津語など、みなさんが普段、耳にしている中国語に近いものです。呉方言というのもあります。上海語や蘇州語などです。台湾で話されているのは閩南語です。

このように方言間でコミュニケーションできないとなると、共通語が必要です。それを「普通话(プートンワ)」といい、一般的なテレビやラジオの中国語会話、中国語のテキストなどは普通話をさします。次は中国語の特徴を見ていきましょう。





中国語の特徴


「中国語を学ぶときには、簡体字、ピンイン、発音をセットで学ぶことになります」と齋藤先生。簡体字とは漢字を省略したもので、中国で正式に使用されている漢字です。ピンインは漢字のふりがなのようなもので、アルファベットを使って表記されます。辞書を引くにもスマートフォンで中国語を打つにも、ピンインで打ちます。

「さらに中国語の大きな特徴として、音程の上り下りがあります。このような言語を声調言語といいます。声調を習得するには半年から1年かかりますが、今日はその感覚だけでもつかんでください」(齋藤先生)

中国語には4つの声調があり、第一声は「高く平」。第二声は「上がり」、第三声は「低く平」、第四声は「下がり」です。

「コツは、第一声と第三声の幅を大きくとること。そうしないと、上り、下りが活きません」(齋藤先生)

ここからはいよいよ、高校生が中国語を発していきます。

「ではいきますよ。高い平です。マー…」先生に続いて発話する高校生。平に保つところを下がってしまったり、上がるところで下がってしまったりと、なかなか難しいですが、高校生は間違っても楽しそうに大きな声で発話します。

続いて、先生は「これは日本語では何を意味するでしょうか?」とクイズを出します。スクリーンに映し出されたのは「汽车」「猪」「大家」という漢字。答えは「自動車」「豚」「みんな」です。

「日本語も中国語も漢字を使いますが、同じ漢字でも日本語とは意味が違います。ちなみに、2019年は猪年でしたが、中国では豚年でした」(齋藤先生)

続いて先生は、中国語では外来語も漢字で表すことを説明。「スターバックス」は「星巴克」、「ファミリーマート」は「全家」というように、音訳や意訳も使いながらすべて漢字で表されるという話に、高校生は興味しんしんの様子です。





挨拶と自己紹介の表現

中国語がどういうものなのか概要をつかんだら、次はいよいよ授業のメイン。中国語の簡単な挨拶と自己紹介の表現に挑戦してみましょう。

まずは挨拶から。「こんにちは」には2つあります。1つは「你好(ニーハオ)」。これは相手が単数のときに使います。相手が複数いるときは「你们好(ニーメンハオ)」または「大家好(ダージアハオ)」となり、「みなさん、こんにちは」という意味になります。

次に自己紹介です。これも、苗字のみとフルネームの2通りの言い方があります。苗字のみの場合は“姓”を使い、読み方は“シン”。ピンインはxingです。苗字も中国語の表記・読み方となり「私は齋藤です」は「我姓斋藤」。フルネームのときは「我叫斋藤贵志」となります。

先に進みましょう。「私は高校1年生です」は、中国語では「我是高中一年级的学生」となります。「高中」は高校という意味です。一年生の「一」は「イー」、二年生の「二」は「アー」です。齋藤先生の「我是高中一年级的学生」の後に続いて、みんなも発話してみます。


「ピンインに、アルファベットだけはでないマークがありますね。Vは低く平。横棒は平。右肩上がりの点は上り調子、右肩下がりの点は下がり調子を表しています。練習するときは、こんな風に声調に合わせて手や顔も動かしながら練習します」(齋藤先生)





中国語から広がる世界


次に、住んでいる場所を伝える中国語です。「私は茨城県に住んでいます」は「我家在茨城县」。「県」のピンインはxianで、日本語の「シ」に近い発音となります。


「茨城県は、Cíchéng xiàn。発音を練習してみましょう。口を開いて、イの口からスタートしますよ」(齋藤先生)


次は通学方法。徒歩通学は「我每天走着去上学」。「走」が「歩く」、「毎」は「毎日」の意味です。自転車通学は「骑自行」。骑は騎馬の騎で、またいで乗るという意味。バイクや自転車は骑を使います。電車やバスで通学する場合は「我毎天都座车上学」です。


続いては趣味。「我喜」の後に自分の好きなものをつなげましょう。たとえば、読書なら「我喜欢读书」。料理が好きなら「我喜欢做饭」。ゲームなら「我喜欢这个游戏」。カラオケは「卡拉OK」です。高校生は先生に続いて発話していくうちに、中国語に少しずつ慣れていくようです。


「今日は正確に発音できなくても大丈夫。上がり下がりができてリズムがとれていれば、それだけでも中国語に聞こえます」と齋藤先生はコツをアドバイス。


次は締めの言葉です。「あなたとお会いできて嬉しいです」は「认识您,我很高兴」。「これからよろしくお願いします」は「请多关照」です。終わりの挨拶も覚えましょう。「ありがとう」は、みなさんも知っている「谢谢(シエシエ)」。「どういたしまして」は「不用谢」です。そして最後の挨拶、「またお会いしましょう!」は「再見」です。


「ではここから、各自で自己紹介を練習しましょう。これだけは中国語で言えるようになりたい、と思うフレーズを練習してみてください」(齋藤先生)


教室に高校生の中国語が響き渡ります。齋藤先生に、自分の名前の中国語を聞きに行く高校生もいます。最後に発表です。高校生が一人ずつ、今日の成果を表現すると、齋藤先生は「いいですね!」「上手!」と応じます。


「みなさんの周りにも中国の方がたくさんいます。機会があったらぜひ、中国語で話しかけてみてください。きっと喜んでもらえると思います」(齋藤先生)


高校生は齋藤先生の授業を通して中国語の世界を垣間見、外国語の学びが世界を広げてくれることを体感するとともに、新しい文化に対する興味が広がったようです。

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